他の解析的な問題に追われて後回しにしていました。ようやく時間が取れそうなので、ホモロジー群の考究をしていきます。
自分が辿った思考経路をそのまま残すことを優先させました。今回は基本的な事項について触れていきます。
間違いが結構あるかも知れません、勝手にそうだと解釈してる部分も多い気がします。
もし気づいたらご指摘いただけると幸いです。
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を2次元複体とする.
境界準同型に対し, 輪体群, 境界輪体群である.
実際から2鎖を取ると, これが成り立つためには, 一時独立な向き付けられた単体は全て0に等しくなければいけない.
よって また
次にから,
その他ちょっとした検証からであることが示されるが, 一応のうちとなるものが存在することを確認しておく. それにはとおいてなる2鎖の存在を示す.
そしてこれはやはり存在する. 境界準同型の性質から,
である. 逆にこのようなが存在しないのはのときで, このときまたである.
ホモロジー群を構成しよう.
をq次元ホモロジー群.
全ての次元に関するq次元ホモロジー群の直和を,
を複体Kのホモロジー群と呼ぶ. q次元ホモロジー群の元をq次元ホモロジー類と呼ぶ.
ここまでは定義どおり.
次を証明しよう.
なお, とはq次元複体からq単体を除いたものである. つまりこれはq-1次元複体である. またここでは整数環を表す(ここでは加群として考察するが).
であることに注意して, であるから, 0単体は無視すると, が成り立つ.
結局左辺は,
なるもの全体である. これが無限巡回自由加群となるからと同相なのは分かるが, それならのいかなるq次ホモロジー群もそうではないの? と思ったら, どうもそのようである.
次に, m次元複体の2つのq輪体がホモローグである場合の代数的表示がどうなるのか確認しておこう.
このときである. のときは明らかゆえとすると, から,
なる形に表せるが存在する.
これでは今ひとつ見通しよく見ることができないが, 各単体は0ではないから基が同じなのは違いないようだ. 双方向きつき単体の同次一次形式で表されてる.
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次回位相不変量であるベッチ数の計算や部分複体の中で異なるベッチ数を持つものの関係などについて考察を加えたいと思います。