検証の記録なので面白いものは何も無いかも知れません.
計量gを備えたリーマン多様体(M,g)の可微分曲線が同値であるとは,
上への微分同相であって
を満たすことと定義する. このときと書いて, 〜が同値関係を定義する.
反射律:
対称律: とする. このとき
であって, 逆関数定理より
が成り立つ. の定義から
も分かる.
推移律: とする.
このときであるから,
が分かる. に関して
から,
である.
同値な可微分曲線は弧長を不変にする. 具体的にはによって微分同相となる実開区間
上定義される同値な可微分曲線
に対し,
部分開区間を取る. このとき
の
上の弧長と
の
上の弧長が一致する. すなわち
が成り立つ.
実際上
は同じ可微分曲線で,
におけるMの局所座標系として共通の
をとれる.
sにおけるの接ベクトルを
とすると,
はsの関数で, 一次微分形式が次を満たす.
※但し最後のはtにおける
の接ベクトルで, 積分の際区間は適切に変更するとする.
の近傍U上定義される可微分関数の族
の微分の族
が一次独立であることと族
がpのまわりの局所座標系を張ることが同値であることを見る.
まずpを含むMの任意の座標近傍とUとの交わり
は開集合で, この上における
の
に関する成分を
とする.
つまり
このときの族の一次独立であることと, 行列
とに対し,
が非自明な解を持たないことは同値. つまりである.
今と書けるので
と同値である.
陰関数定理により, U’に含まれるある近傍U”上fは同相を定める.
すなわちと書けば,
はEの元の組
によって一意的に定まる.
これは族が
の局所座標系を定めることと同値である.
で定義された可微分写像の2次元球面への制限を
と書く.
と定義するとき, の座標近傍系として
が取れる. そこで
と定義すると, これは確かにφを球面に制限した写像を定義する. とおくと,
と表せる. また
である. この第12行, 第13行, 第23行の小行列式が0であるという条件を順にと書けば, 少なくとも二つの
が同時に成立することが,
となる必要条件である.
計算して整理すると,
を得る. から
の7点が
となる候補である. 式(e)に代入して整理すると,
この結果から, 球面上の写像φ(の像)はrank=1となる上記の4つの点を除いて実2次元空間に挿入できる(埋め込むにはinjectivityを要求するが, y=0と置いたとき, 0でないxについて, のxに関する対称性から
が成り立つので, 埋め込みにはならない).