Topological Data Analysisへの関心

つい先日話していた事だが、TDAの基盤となる理論系の論文でインパクトのあるものを少し読んだ。

TDAはPersistent Homology理論の代名詞ではないかと思う。

実際、過去20年のTDAの発展がPH理論によって押し上げられて来たと言っても良いくらい理論体系の充実は目覚ましい。

また他の手法に比較して論文数も多く、科学分析 (特に医療分野) で実用されて久しい。

元々TDAは代数トポロジーのツールを応用に使う座組だったと思われるが、approximate weak equivalenceの定式化[1]Universality of the Homotopy Interleaving Distanceで興味深いのは、homotopy理論への逆輸入(Whitehead問題のanalogy)が起きている事だ、グラフ理論もそうだったように。

一方、コンピュータの計算能力に伴って起こる社会的変化に対応するように、PHを計算できる数理・統計言語やライブラリも増えている。計算複雑性の問題を辛うじて回避できるホモロジーだからできることだろうと思う。

自分はTDAの専門家では無いので興味本位でしかないが、果たして動画で触れたようなTDAプロセスの定式化/公理化(Axiomatization)はされているんだろうか。

つまりfiltration (i.e. filtered abstract simplicial complexes)の構成は基本的にclique complexを経由するのが一般的だが、更に細かいtopological invariantを使うドローバックや、ホモロジーの構成で体をパラメタライズする場合のrobustnessがどうなっているのかを実験以外で検証する言葉はあるのだろうか。

Multiparameter Persistenceは、ある意味この方向での検証があって興味深い。